昨日は 叔母のいる施設の訪問日
午前中の40分ほどですが 毎週月曜日と決めています。

叔母・ミツさんは わたしと同様 夫も子もいないひとりもの。 
彼女については これまで3回記事にしています。
3月から 月に一回のペース・・・
3月の記事です。未読で お時間のある方は ぜひぜひ♪
  👇
 ○○ちゃんも気をつけてね。 

4月は 訪問を忘れそうになった話
5月は 施設からの電話に 心配になった話

そして 今回は・・・特別なこともないけれど
書いておきたくなったことを思い出したので
記事にしました。

少々具合が悪くなって 入浴が難しいので
ウェットタオルを準備してほしいという
施設からの電話があってから 約一か月が経過しました。
毎週訪問しているので 叔母の変化は ある程度わかります。

あの時もっていったウェットタオルは 未使用です。
というのは お風呂に入れるようになったから。
もちろん 全介助です。
要介護5ですから 自力では立つこともできません。

食事も 一時 ベッドで摂らざるを得ないほどの状態でしたが
今は 車いすに乗って 三食とも 食堂で食べています。
でも スタッフの話によると
最近は 食事の量は8割 途中で手が疲れてしまうので
後半は 介助が必要とのこと。
先週 叔母は
「お腹はすくんだけど むせるから食べられないよ」と。
「お腹がすく」という言葉に ほっとしたわたし・・・

     🍃

昨日の彼女は 眠っているようだったけど
声をかけたら 目を少し開けました。
「・・・・」口が動いて 何か言っているようなんだけれど
聞こえない。

「何?」と 顔のそばまで わたしの顔を近づけてきくと
「こえがでにくい」と たどたどしいかすれた小さな声である。
身体全体に力がでないという感じなので
「しゃべらなくてもいいよ」というと しばらく目を閉じていた。

わたしが 箪笥の引き出しの中を整理していると
咳払いをするので 振り向くと 
また 何かむにゃむにゃ言っている。
また 「何?」と顔を近づけると
「・・・もう そろそろかもしんない おむかえ」と これまたゆっくり
頑張っていうのです。
「そう 思うの?」ときくと 「うん」というように頷いた。

このようなやりとりは ふだんから 時々 しているので
「苦しいところ 痛いところあるの?」と聞くと
「ううん」というように 首を振った。
「お母さん お父さんが 夢に出てきたの?」という問いかけに 
また首を振るので
「じゃあ そんなに急がなくてもいいんじゃない・・・。
ところで 今朝 ご飯食べられたの?」と返した。
彼女は それには かすかな声で 「うん」と。

わたしは その間 彼女の手を握っていたが 
髪の乱れが気になっていた。
ショートカットなのだが 少し伸びてきていて 
もみあげのところの長い毛が 頬にかかっているのが 
何となくうるさいんじゃないかと思っていた。

その髪を 耳にかけてあげようと思って 
ついとわたしの手がのびたのだが ほんの一瞬 
「待てよ・・・」と 手をひっこめた。
いきなり触っちゃいけないわね そう思って
「ミツさん 耳のところの髪 触るね」と声をかけた。
彼女は 頷かず 黙ってもいたが 
嫌ならそれなりの反応をするからと わたしは 
ミツさんの頭に触り 頬にかかった髪を 耳にかけた。

スタッフが 利用者の介助をするとき 
ひと声かけるのはあたりまえで それは 介護者の常識・・・
まず 声をかけて介助する。
「横向きますよ」「頭あげますね」とか いろいろ。
わたしが 叔母の髪を触るのは 介助とはいわないけれど
まず 声をかける そこは大事です。
 
    🍃

というのは 以前 こんなことがあったからです。
彼女が 千葉から こちらの施設に移ったころは 
今より もっともっと元気でした。
まだ要介護3~4の時期。

これまであまり交流のなかった叔母ですから
いろいろと戸惑いはありましたが 
お互い少しずつ慣れてきたころ・・・
いつもは夜間眠れないと訴えていた叔母が
わたしが訪問したその朝は 珍しく
「夕べはぐっすり眠れたよ~」と満面の笑みで
車いすに乗っていました。

わたしは 思わず近寄って 「よかったねぇ」と言って
彼女の頭をなでようとしてしまったの。
すると 彼女は 「やめて!!」と怖い声を放って
わたしの手を払いのけたんです。
わたしは 驚いたり ショックだったり・・・
ただ 母にしていたように しただけなのに・・・と思いました。

母の頭をいつも撫でていたわけではありませんが 
母の身体や頭に触る機会は多かったし 
ふざけて抱きしめたり 髪をなでたりは よくしてました。
まあ そうやって わたしは母に 子どものように甘えていて
それを 母も嫌がらなかったから そうしていたの。

その同じようなことを つい 叔母にやってしまった。

きっと 彼女は 頭をなでられることで 
子ども扱いされたと感じたのかもしれません。
あるいは 他人に触れられること自体を
嫌うところがあったのかもしれません。
叔母が わたしの手を払いのけた本当の理由は 
今だに想像するしかありませんが 
この時のことがきっかけで 介護の講座に通ったわたし・・・。

介護職員初任者研修講座の中で 最初に学んだのは
「介護における尊厳の保持・自立支援」
その学習を通して わたしは 
叔母の頭を撫でようとしたことは
彼女の自尊心を傷つける行為だったのではないか。
そういう思いにいたったのです。
自尊心 さらにいえば 尊厳を傷つけたのではないか・・・

長年 都会のひとり暮らしをして
何でも自分でやってきた叔母は
・・・いろいろなことが自力でできなくなっていくという
老いの悲しみや喪失感を 強く強く感じていたと思う。
人の世話にならなければならない状況に陥っていくのは 
決して本意ではなかったはず。

そういうこころを思った時 
子ども扱いされて 人に頭を撫でられるというようなことは 
屈辱感以外のなにものでもなかったのかもしれない・・・
そう 思うようになりました。

以来 わたしは 彼女に触れる時や 何かをしてあげる時は 
必ず声をかけてから・・・を守っています。
そして 彼女が声に出した言葉を ちゃんと聴く。
こころの叫びに 耳を傾ける そして 受け止める。
彼女をひとりの個人として 丁寧に接すること 
それが 今のわたしにできること それしか できない・・・
それが ミツさんの 人間としての尊厳を支えることに 
少しでもつながると思うから。

    🍃

わたしが 洗面台を拭いていたら 
ミツさんが 「う~ん」と 急に 大きな声を出した。
弱った喉の奥から 絞り出すような声・・・
どうしたかと 近寄ると
目を閉じたまま 「いやになっちゃうねぇ まったく」と 
今度は かぼそく とぎれとぎれに 
息も絶え絶えのように 声を出した。
わたしは 「そうだねぇ・・・」とだけ言って 見つめてる。
いやになっちゃうねぇ まったく・・・
フレーズだけは いつもの彼女らしくて それだけは 
何だかうれしかった。

しばらくして 次の言葉はないようなので 
「また くるね」と声をかけると ミツさんは頷くだけ。
以前は 「気をつけてね」と言ってくれていたが
今は もう そんなことを言える力がない・・・。
それが 切なく 悲しいね。

     🍃

ミツさんの行く道は やがて わたしも歩む道・・・
そう思うと 彼女との時間は
天から与えられた わたしにとっての 学びの場・・・
そんなふうに 思います。

生きることは老いること
老いることは 生きること

人生の最後をどう過ごすのかは 人間にとって
最も大切なことかもしれません。
人間としての尊厳を どう守っていくのか・・・
今日書いたことは 叔母の尊厳の ほんの一部分
でも そんな些細なところにも
ひととしての尊厳はあるわけで
その尊厳を守ることは とっても大事なことだと思うの。

叔母を通して知った

ひととしての尊厳・・・ 💛


       おり~ぶ


今日も おつき合い下さいまして ありがとうございます
 

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